作者:沙羅 Sara
周りが揺れる衝撃で目覚めた。何も見えない。呼吸は…できる。肩で大きく息をした。恐怖に駆られて手足をゆっくり動かしたが、何も拘束するものはない。身体を起こしてみる。どこも痛くはない。つまり居心地は悪くない。ただ、いつまでも《なにもない》だけだ…。思い切って大きな声で叫んでみた。「誰かいませんか――?」
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